アイドルグループにおいて絶対的エースを作る事は良いことなのかどうかという話。これはあくまで評論家でも何でもない俺の思っている事なのでチラシの裏だと思っていただければ。
そもそもグループ内において人気の優劣やらルックスの優劣が出てしまうのは当然の結果だと思う。もしかするとゴリ押しのような形でそれらの優劣を多少操ることは出来るのかも知れないが、人気グループになればなるほど個人の人気の優劣はついていくことは自然な事だと思う。
モーニング娘。は多分センターという言葉を使わなかった。実際には安倍なつみがエースでセンターには後藤真希がいた。歌自体は全員がローテーションでいろいろなパートを歌っていたから、まだ可愛らしかった辻希美や加護亜依が入りたての頃でも何小節かのパートは任されていた様な気がする。この頃のモーニング娘。は全体が輝いていて面白かった。個性もあったからファンがいろんなメンバーを推していて、誰が好みかで盛り上がった。
時代が変わりAKBが登場しセンターという言葉が出てきた。それまではプロデューサーが決めていた“フォーメーション”をメンバーがそれぞれセンターや前列を奪い合うということで決めていく様な時代になった。この辺りからセンターは固定されグループの顔が決まった。これはグループを知ってもらう上でとても良い事だった。
AKBでは前田敦子と大島優子が。SKEはW松井が、NMBは山本彩と渡辺美優紀が大体真ん中にいた。一般人からしたらこのメンバープラスその他多数だったが、AKBグループを知らせる意味では、「ああ、あの子のいるグループでしょ?」と、いろんな女の子が取っ替え引っ替え出てくるよりわかりやすかった。
しかしそれでグループの寿命はどうなるのだろうか。ずっと同じメンバーが真ん中にいたら、その後ろにいるメンバーは面白くないし、センターにいるメンバーは自分のグループなんだと勘違いしてしまうだろう。プロデューサー側の人間いわゆる運営がここを上手くコントロールしていかないと決める側の人間が決められず、決められる側の人間が決めることになってしまう。その悪い例が出てきてしまったのがどことは言わないが愛知県あたりのグループだろう。センターの一人が辞め、後ろにいた人気メンバーや若手メンバーが辞め、ますますセンターは圧倒的な力を持つことになってしまった。これではもう他のメンバーはスクールメイツと同じである。つまりバックダンサーでしかなくなってしまう。そういう意味では須田亜香里はグループに取ってとても良い存在だと思うのだが・・・。
さてさらに時代は進み坂道が出てくる頃になった。乃木坂は生駒里奈が絶対的センターとなりグループが始まった。俺はこれに強烈な違和感を感じていた。大丈夫か?このグループ。と。生駒ちゃんが悪い訳では無いが彼女の顔は少し特徴的で誰もが受け入れられる様な感じではない。だったら白石麻衣か松村沙友理を真ん中に置くべきだろうと。結果的に白石麻衣をセンターに置き成功し、生駒ちゃんも勘違いをするような子では無かったので乃木坂は人気が出たんだと思う。乃木坂はその後もセンターを上手く変えることに成功し、順調だと思う。俺的には早く与田ちゃんをセンターにして欲しいのだが・・・。
心配なのはここまで読んでもらったらわかると思うが欅坂である。平手友梨奈を強烈なまでにプッシュし、唯一の希望だった長濱ねるが卒業してしまった今や他のメンバーは完全にバックダンサーである。これで人気メンバーが辞めることになってしまったら完全にSKEと同じ運命をたどるだろう。早いうちにセンターの交代や方向性の転換をしないと欅は終わる。そろそろ欅坂は2チームに分けたらどうかと思う。平手センターを変えたくないのであれば、もう1チーム作りそこに新しいセンターを置く。守屋茜か渡邉理佐、もしくは2期生の山﨑天ちゃんあたりが良さそうだがどうだろうか。ちなみに俺の欅坂の推しメンは小池美波ちゃんである。だから“はぶみい”センターでもいいが、うーん。
アイドルはみんな勘違いをするものである。勘違いしないアイドルは上には行けない。だからこそファンや運営が上手くコントロールしないと絶対的エースをアイドルから教祖様にしてしまう。そうなるとグループとしての歯止めがきかなくなる。アイドルグループにおいて絶対的エースを作るということは思った以上に劇薬なのかも知れない。